喘息には加湿器が効果的?喘息向け加湿器の選び方、使い方のポイントも
咳などの症状が辛い「喘息」ですが、加湿器を用いることで症状が緩和する可能性があります。
しかし、どのような加湿器でも効果的というわけではなく、喘息の特性にあわせ最適な加湿器を選ばなければなりません。
この記事では喘息の人向けに、正しい加湿器の選び方を紹介します。実際に加湿器を使うときのポイントも紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
喘息発作は湿度も関係している
喘息の症状には、湿度が大きく関係しているといわれています。
まず、乾燥した空気を吸うと気道の粘膜が刺激されるため、いつもより咳が出やすくなってしまうことがポイントです。
その反面、あまりにも湿気が多い空間ではカビ・雑菌・ダニなどが増えすぎてしまい、これも喘息が悪化する原因とされています。
そもそも喘息は「気道性過敏症」といい、これは気道が刺激に敏感になっている状態です。そのため炎症で敏感になっている気管支に優しい湿度を保ちつつ、なおかつカビ・雑菌・ダニなどの増殖を防ぐよう、適切に湿度管理していかなければなりません。このような湿度管理のためには、加湿器を適切に使用していくことが重要です。
喘息の人向け、正しい加湿器の選び方
喘息の人が加湿器を選ぶときは、次の5つのポイントを意識してみてください。
● お手入れのしやすいタイプ
● タンク内の殺菌ができるタイプ
● 長時間使えるタイプ
● 音が静かなタイプ
● フィルターが不要なタイプ
なぜこのようなタイプの加湿器がおすすめなのか、詳しく紹介していきます。
お手入れのしやすいタイプを選ぶ
加湿器内部でのカビ・雑菌の繁殖を防ぐためには、定期的に分解して洗浄しなければなりません。
しかし部品が多すぎる加湿器だとお手入れを面倒に感じ、放置してしまうこともあるでしょう。これでは空気中にカビ・雑菌が撒かれてしまい、喘息の方に悪影響を与えてしまいます。
そのため日々のお手入れを面倒に感じないよう、パーツが少なく分解しやすい構造の加湿器を選ぶことがおすすめです。こまめにお手入れしやすい加湿器を選べば、結果として清潔に保ちやすいでしょう。
タンク内の殺菌ができるタイプを選ぶ
洗浄しきれなかったカビ・雑菌がまき散らされると、喘息が悪化するケースもあります。そのため洗浄のみならず、タンク内を煮沸消毒できる加湿器を選んだほうが安心です。
タンク内を殺菌できるタイプの加湿器を選べば、カビ・細菌を吸い込む可能性を抑えられます。
長時間使えるタイプがおすすめ
当たり前のことかもしれませんが、寝ている間も呼吸し続けます。
そして喘息は夜間に発生することも多いため、夜間の加湿も重要です。しかし2〜3時間でタンクが空になってしまうような加湿器だと、寝る前に給水したとしても、明け方にかけて室内が乾燥してしまうため効果的ではありません。
そのため、少なくとも就寝時間は稼働し続けられる加湿器を選んだほうがいいでしょう。ハイパワーで加湿する場合であっても10時間以上稼働し続けられる加湿器がおすすめです。
音の静かさで選ぶ
先述したとおり、喘息対策で加湿器を利用する場合、就寝中も動かし続けなければなりません。しかし稼働音がうるさい加湿器だと、睡眠に支障をきたしてしまいます。機械が動く音がすると眠れないという方は、静穏タイプの加湿器を選ぶようにしましょう。
フィルターの有無もチェック
実は加湿器によって、フィルターの有無は異なります。実はフィルターに雑菌・カビが繁殖することも多いので、フィルターフリーの加湿器のほうが衛生面の観点から見ると安心です。また、フィルターフリーの加湿器の場合、そもそもフィルターを掃除・交換する必要がないため、お手入れが簡単になることもメリットだといえるでしょう。
喘息の人向け、加湿器の種類
加湿器は、加湿方式によって4種類に分類されます。喘息の人が使うことを鑑みたときのメリット・デメリットをまとめたのが次の表です。
加湿方式 |
特徴 |
メリット |
デメリット |
超音波式 |
超音波によって水を微粒子にして噴霧 |
運転音が静か |
雑菌などが繁殖しやすいためこまめなお手入れが必要 |
ハイブリッド式 |
複数の方式を組み合わせている |
運転音が静か |
温風を利用するため煮沸消毒効果はない |
気化式 |
気化を利用して加湿 |
コスパに優れる 運転音が静か |
加湿能力が高くない 煮沸しないため雑菌などが繁殖しやすい |
スチーム式 |
水を蒸発させて加湿 |
煮沸できるため衛生的 |
稼働音が大きい 火傷に注意 |
それぞれの加湿方式ごと、喘息の方にとってのメリット・デメリットを紹介します。
超音波式
タンク内の水を超音波で振動させ、微細な霧にしてファンから噴霧する方法が「超音波式」です。
運転中の音が静かであるため、就寝中にも利用しやすいことがメリットだといえます。ただし加湿時に煮沸しないため、雑菌などが繁殖しやすいことはデメリットです。
そのため超音波式を選ぶときは、お手入れしやすい加湿器を選ぶようにしましょう。タンクなどを煮沸消毒できるタイプだと、より安心です。
ハイブリッド式
複数の加湿方法を組み合わせた加湿器は「ハイブリッド式」に分類されます。一般的には「スチーム式と気化式」「スチーム式と超音波式」の組み合わせが一般的です。運転音が静かで、後述する気化式よりは加湿スピードが早いことがメリットだといえます。
熱を利用して加湿するものの、あくまでも温風を使うため、加湿時の煮沸による殺菌効果は期待できません。そのため定期的にお手入れする必要があることはデメリットです。
喘息対策として使用するときは、やはりタンク内部まで煮沸消毒できるタイプなど、お手入れしやすい加湿時を選びましょう。
気化式
水を含ませたフィルターに風を当て、水を気化させて加湿するタイプが「気化式」です。運転音はもっとも静かで、コスト面にも優れています。ただし加湿能力は高くなく、煮沸しないため雑菌などが繁殖しやすいことがデメリットです。
気化した水分が放出されるため、雑菌・カビがまき散らされる心配は少ないものの、喘息対策としてはあまり向いていないタイプだといえます。
スチーム式
水を沸騰させて加湿するタイプが「スチーム式」です。加湿時に煮沸できるためカビ・雑菌の心配が少なく、さらに加湿能力に優れています。ただし運転音がうるさいことはデメリットです。
また、高温の蒸気が出るため、火傷しないよう注意しなければなりません。子供の喘息対策として使用するときは、とくに置き場所に注意してください。
喘息の人が加湿器を使う場合のポイント
喘息の人が加湿器を使う場合には、加湿器によって症状を悪化させないよう、次の3つのポイントに注意してください。
● 定期的なお手入れで綺麗に保つ
● 使用する水は、水道水を使う
● こまめな水の取り換えを行う
それぞれ詳しく紹介します。
定期的なお手入れで綺麗に保つ
どのような加湿器を使用するとしても、雑菌・カビを防ぐためには定期的なお手入れが欠かせません。少なくとも1週間〜2週間に1回以上はメンテナンスし、加湿器を綺麗な状態に保ちましょう。
使用する水は、水道水を使う
綺麗な水を散布するために、「浄水器の水」や「ペットボトル入りのミネラルウォーター」で加湿しようとする方もいるかもしれません。しかし、これらは美味しさを重視した水であるため、塩素処理されていなかったり、塩素が除去されたりしています。
その結果として、水道水と比べて雑菌が繁殖しやすいことに注意しなければなりません。
水道水は塩素処理されており、加湿タンクに入れてからも雑菌が繁殖しづらいことがメリットです。ただし水道水に含まれるマグネシウムやカルシウムなどのミネラルが蓄積し「水垢」となり、水垢が蓄積されることで加湿能力が落ちてしますため、やはり定期的なお手入れは欠かせません。
こまめな水の取り換えを行う
水道水は雑菌が繁殖しづらいとはいえ、徐々に塩素が抜けていき、いずれは雑菌が繁殖できる環境となってしまいます。
水道水の残留塩素は半日ほどで抜けるといわれているため、加湿器の水も半日ごと取り替えることが望ましいでしょう。
喘息の人におすすめの加湿器2選
それでは最後に、喘息の人におすすめの加湿器を2つ紹介します。
|
|
28,000円 |
38,000円 |
どちらもお手入れが簡単で、加湿器を清潔に保ちやすいことがポイントです。それぞれの加湿器ごと、特徴を見ていきましょう。
CAREPOD オリジナルステンレス超音波加湿器
CAREPODオリジナルステンレス超音波加湿器(MS031S2)には分離しやすいステンレス水タンクが採用されているため、洗浄・殺菌が簡単です。丸ごと洗浄でき、ステンレス製、振動子部分については煮沸消毒も可能なので、加湿器を清潔な状態に保てます。フィルターフリーの衛生的な構造であることもおすすめのポイントです。
また、CAREPODオリジナルステンレス超音波加湿器(MS031S2)は「内カバー」「水タンク」「振動子」のたった3つのパーツで構成されており、分解・組み立てしやすいため、定期的なお手入れも苦になりません。さらに食洗機に入れて洗えるため、お手入れしやすいことが特徴です。(振動子部分は本体との接触部に水が入らないよう、手洗いする必要があります)
タンクは4Lと大容量で、150mL/hで稼働する場合は約30時間、330mL/hで稼働する場合でも約10時間にわたって加湿してくれます。就寝している間も加湿し続けてくれるため、夜間の喘息対策に向いていることもポイントです。
さらに、運転音は最大で35dBと非常に静かであるため、就寝中でもそれほど気にならないでしょう。(小さな声が50dB、ささやき声が30dB程度といわれています)
型名 |
MS031S2 |
運転モード |
加湿量調節機能 ・電源ON/OFF機能 |
消費電力(最大) |
30W |
加湿量(最大) |
1段 150ml/h、 2段 230ml/h、 3段 300ml/h |
運転音(最大) |
35dB |
運転加湿時間(最大) |
30時間 |
運用床面積 |
22.68㎡(14畳) |
CAREPOD キューブ ハイブリッド式ステンレス加湿器
CAREPOD キューブ ハイブリッド式ステンレス加湿器(X50)は、超音波と低温加熱のハイブリッド式加湿器です。簡単に分離して洗浄しやすい「ステンレス水タンク」が採用されており、先述したオリジナルステンレス超音波加湿器と同じくフィルターフリーであるため、衛生的にも優れています。
また、キューブ ハイブリッド式ステンレス加湿器も丸ごと洗浄可能な構造であり、「内カバー」「水タンク」「振動子」部分は煮沸消毒にも耐えられるため、カビ・雑菌対策を徹底したい喘息の方にとっておすすめの加湿器です。
タンクは4.2Lと大容量で、170mL/hで稼働する場合は約30時間、440mL/hで稼働する場合でも約12時間にわたって加湿してくれます。先ほど紹介したオリジナルステンレス超音波加湿器よりも加湿能力が高いため、より湿度を高く保ちたい方におすすめです。
さらに低温加熱方式なので、スチーム式と比べると省エネルギーで加湿できます。稼働させ続けても電気代を低く抑えられることも嬉しいポイントでしょう。また、やはり運転音が最大で35dBと静穏性に優れていることもポイントです。
型名 |
X50 |
運転モード |
加湿量調節機能 ・電源ON/OFF機能 |
消費電力(最大) |
一般加湿:30W |
加湿量(最大) |
一般加湿:1段 150ml/h、 2段 230ml/h、 3段 300ml/h |
運転音(最大) |
35dB |
運転加湿時間(最大) |
30時間 |
運用床面積 |
22.68㎡(14畳) |
まとめ
喘息対策として部屋の湿度を保つことは重要ですが、加湿器を使う際にはカビ・雑菌をまき散らすことに注意しなければなりません。また、喘息の子供がいる家庭なら火傷しないよう気をつけなければなりませんし、就寝中に動かすなら稼働音にも配慮しなければならず、なかなか最適な加湿器が見つからないこともあるでしょう。
この記事で紹介した「CAREPOD オリジナルステンレス超音波加湿器(MS031S2)」と「CAREPOD キューブ ハイブリッド式ステンレス加湿器(X50)」はどちらも衛生的で、火傷や騒音の心配もない加湿器です。
「超音波加湿器」と「超音波+低温加熱のハイブリッド式」のどちらも衛生面を考えたステンレス製水タンクを採用しており、洗浄・殺菌が簡単な設計になっているため、喘息対策として加湿器を探している方は、ぜひ使用してみてください。
▼「Carepodオリジナル」ステンレス加湿器の詳細については、こちらをご覧ください。
▼「Carepodキューブ」ハイブリッド式ステンレス加湿器の詳細については、こちらをご覧ください。